月刊誌 進KA ~ 住みたくなる ずっと 住み続けたくなる 上総安房 ~

住みたくなる ずっと 住み続けたくなる 上総安房
  • 廃校が新たに紡ぐ人々の思い

    廃校が新たに紡ぐ人々の思い

    「コミュニティ」の再定義を考える

     誰しも記憶の奥深いところに、私だけの母校がある。保育園、幼稚園、小・中学校、そして高校。幼少期から思春期にかけて毎日通った学び舎は、友人との出会いや人格の形成に大きく関わるだけでなく、「地元」や「地域」を形作る中心的な役割を担っているのではないだろうか。
     戦後、高度経済成長期にかけて各地に建てられてきた学校が、今少子化にともなって長い歴史に幕を閉じている。地域に暮らす人々の思いが集積した場所を失うことは、頭で考える以前に端的にもの悲しい。しかし、その一方で廃校となった施設を野放しにして廃墟と化すのを待つわけにもいかない。廃校には解体という後始末がつきまとう。そしてその解体には多額の費用がかかるのだ。
     そんな背に腹はかえらない地域の期待を背負う中、ここ数年安房(南房総)で廃校となった3つの小学校が、新たな機能をもつ施設として生まれ変わっている。これを実現する人々の思いとその手法に耳を傾けたい。
  • 鳥塚 亮  × 鴇田 英将

    鳥塚 亮  × 鴇田 英将

    株式会社いすみ鉄道 × 亀山温泉ホテル

    万年赤字で廃業寸前だったいすみ鉄道を地域に欠かせない観光資源へと再建させた鳥塚亮社長と、1930年から続く亀山温泉ホテルの若旦那として旅館経営とともに地域活性化へ奔走する鴇田英将さん。
    鴇田さんの「鳥塚社長に会いたい」との思いから実現した対談。鴇田さんが観光や地域を活性化させる新たな一手を打つための考え方やアイデアを鳥塚社長から聞いた。
  • 青木繁「海の幸」ゆかりのまちづくり

    青木繁「海の幸」ゆかりのまちづくり

    NPO法人安房文化遺産フォーラム

    1904年の夏、22歳の青木繁は友人や恋人とともに布良の小谷家を訪れ『海の幸』を制作した。襖一枚ほどの横長のキャンバスに、漁師たちの活気ある姿が力強く描かれたこの作品は、小谷家に滞在している40日の間に作られている。
    布良と相浜という2つの漁村集落からなる富崎地区に小谷家は建っている。以前は漁村として多くの人で活気のあった地区だったが、近年少子高齢化が特に顕著なエリアだ。地区に唯一存在していた小学校も休校となった。
  • 人と人とがつながる「あったか」富津

    人と人とがつながる「あったか」富津

    NPO法人オール富津情報センター(AFICC)の取り組み

    AFICC(オール富津情報センター)が4月に観光案内やサテライトオフィス誘致の拠点となる金谷ステーションを立ち上げた。これで、一足先に2月に立ち上がったイオンモール富津内にある「富津ステーション」との2拠点体制が完成した。それに「地域情報総合プラットフォームシステム」であるLIIPS(リープス)を加えた3つが活動の柱となる。
     今後の富津市の活性化において重要な役割を担うであろうAFICCの取り組みをまとめてみたい。
  • ローカルヒーローを活用した町興しの実践と今後の可能性

    ローカルヒーローを活用した町興しの実践と今後の可能性

    川井 芳文

    房州ライデンマルの前身であるライデンマルは、浅草発のご当地ヒーロー。外国人にも受けるようにと、コスプレや漫画といった手法を意識した勧善懲悪の戦隊ものとし、シーズン1・2合わせて全26話を、チバテレやネット配信で放送した。既に観光地として確立していた浅草では、何もしなくても国内外から観光客が押し寄せる。本当のミッションは、こちらから手を打たなければ観光客が来ない街から発信することだと考え、鳳神ヤツルギシリーズを上総エリアを中心に展開。13話×5シーズンでローカル企業を巻き込みつつファンや共感する企業を増やしてきた。彼らが次に目をつけたのが安房地域(房州)だった。ここではどんな展開が繰り広げられるのか。渉外担当取締役の川井芳文さんは語る。
  • 努力に勝る力なし

    努力に勝る力なし

    プロレスラー・プロモーター 大和 ヒロシ

    中学一年の時、先生に反抗し仲間もまるでできずにいた。学級崩壊の張本人となり、クラスや学校に迷惑をかけた。中学二年になって、やっと心を許す仲間ができた。その頃夢中でやっていたスーパーファミコンが、たまたま全日本プロレスのゲームだった。
     友達と遊びの中で関節技をかけ合い始めたのが大和ヒロシのプロレスの始まりである。そのころTVでやっていた全日本プロレスの中継で、軽い階級の選手のスピーディーな試合に感動した。
     高校はレスリング部のある君津青葉高校に進学。土日には強豪校に出稽古にいくなど、夢中で取り組んだ。レスリングに打ち込むには周りの人、大勢の力をいただいている。自分が一心に走って、もしレスリングが続けられなくなったら親にも迷惑をかけるとの思いから、測量士、販売士などの資格を取った。
  • 俺が畳を世界に連れてってやる

    俺が畳を世界に連れてってやる

    株式会社 畳deCo物 飯島 義紹

    畳の材料であるイグサや縁(へり)と、掛け軸、着物、刀のつか(持ち手)とを組み合わせた、オリジナル小物メーカー株式会社畳deCo物の作り手であり、代表取締役を務める飯島義紹さん。畳業界に長く身を置き、人に触れられてこそ畳は生きることを肌で理解している。
    大工が使いたがらない、価格競争、畳文化を育んできた日本ですら、普通にしていては生き残れない。
    畳の材料商に11年勤めるなかで、数々の不正を目の当たりにしてきた。畳屋はみんな業者やお客の言いなりで、何の主張もしないし何にも言い返せない。嫌気がさした。畳なめんなよ。ムカつくから住宅メーカーとは組まない仕事をしようと志した。
  • 鴨川市政の課題を問う

    鴨川市政の課題を問う

    亀田新市長が誕生

    鴨川市に新たなリーダーが誕生した。
    任期満了に伴う鴨川市長選が行われ、新人で前県議の亀田郁夫氏が現職の長谷川孝夫氏を破り初当選した。
    鴨川市民は刷新を選んだが、得票差は891票とまちを二分する形も見せる。
    急激に進む人口減や市を代表する医療と観光の振興への対策は急務だ。
    新市長はいかなる〝チェンジ〟を見せるのか。
    市政の課題を見ていく。
  • 株式会社アスク × 有限会社光精工

    株式会社アスク × 有限会社光精工

    隈元 雅博 × 秋山 大輔

    異業種交流の大切さを常日頃から解く隈元社長が「気が合う」と認めた後輩の秋山専務。当初異業種交流など思いもよらなかったという町工場の経営を、見事にブレイクスルーさせ、経営はV字回復、その後も進化を遂げた光精工の勢いは止まらない。かつてはまち(待ち)工場だったというが、異業種交流はどのように作用したのか。自らをワクワクの感染源と言う隈元氏と、ワクワクが伝播した秋山専務の交流を追った。
  • 特産品がつなぐ地域力と未来の農

    特産品がつなぐ地域力と未来の農

    ~ 館山市 ~

    特産品がブランド化すると、農業の未来が変わる?
    館山で若手生産者が取り組む「神戸レタス」の栽培。
    その対外的なアプローチを紐解くと、未来へとつながる農業のあり方と、地域を元気にするヒントが隠されていました。
  • 南房総市富山地区

    南房総市富山地区

    自然と歴史が魅力の癒しの地

    海側の岩井町と山側の平群村の2つが合併してできた町、富山(とみやま)町。その富山町も平成の大合併で南房総市ができるとともに消滅した。しかし、俗称として富山は残り、岩井、平群とともに、日常的に地名として呼ばれている。豊かな自然だけでなく、里見八犬伝ゆかりの地に代表されるように歴史ある場所も多い。ゆったりした気持ちで訪れてみたい癒しのエリアだ。
  • あるがままに生きて死ぬということ

    あるがままに生きて死ぬということ

    本当の自分の気持ち、素直な気持ちで過ごせる場づくり

    館山市の湊川、その支流の油川のほとりに立つ一軒の古民家。60人以上は一堂に会せるであろう立派な造りで、オープン日のランチタイムはこれ以上入らないというほどの人で賑わうのが「認知症カフェつむぎ」だ。オーナーは岡山貢一さんで、夫人の久子さんを筆頭としたボランティアメンバーとともに協働している。
  • Cafe GROVE(富津)

    Cafe GROVE(富津)

    カフェ - 宇宙の片隅に生きているという感覚を取り戻す

    芸術家になるか、料理家になるか。飲食店に勤務した10数年の準備期間を経て、たどり着いた答えがカフェグローブだった。
    森の中に溶け込むような佇まい、店内はフェミニンかつニュートラル。空間デザインを専攻した店主が醸し出す、くつろげる空間がそこにある。
    お気に入りのコーヒー豆は一宮に買い付けに行ったもの。数多の産地や品種から厳選しコロンビアとブラジルの2つをレギュラーとした。味わいはストロングとマイルドを選ぶことができる。そこに時期によって季節のコーヒーが加わる。スイーツも季節感を感じられるよう配慮、今の時期は苺を取り入れた。アジアごはんも定着しており、カレーが一番人気。そのせいか、地元の人にはカレー屋さんだと思われている。
    「季節によって太陽の位置も変わり、樹の雰囲気も変わる。森が変化するように、グローブも変化する。宇宙の片隅に生きているという感覚を大事にしている」と語る店主の濱本智之さん。何かと忙しない日々をリセットしに、訪れてみてはいかがだろう。
  • BLUTO'S CAFE(白浜)

    BLUTO'S CAFE(白浜)

    オーベルジュ - 南房総初のオーベルジュ

    元宿泊施設を増改築したブルートズカフェは、共同経営者のシェフ兼ソムリエの小泉錦也氏による、日本一リーズナブルかつコストパフォーマンスの良いフレンチが味わえるオーベルジュだ。定番のコース料理も、アレルギーや食の好みなど、お客の希望により常にいかようにも対応する。
    小泉シェフは、イタリアンとフレンチを基本として、高級ステーキ店などでキャリアを重ね、自分のやりたい料理と雰囲気が一致したここ南房総を、「これ以上の環境はない」と新天地に選んだ。新鮮な野菜や美味しい魚介類が入手できること、南仏プロヴァンスの風を感じることから「もし失敗しても他の地で料理をしようと思わない」と絶賛。「日帰りだけではもったいない、夜は料理に合ったワインで乾杯し、昼間はゆっくり観光する、まるごと南房総を味わう旅を楽しんで欲しい」とグルメ旅行を呼びかける。今は条件の良い時しか出せないブイヤベースをお店の名物料理に育てていきたいという構想もある。
    ソムリエらしい視点で、南房総をワイン用のぶどうの生産にふさわしい屈指の地と指摘する。昼夜の寒暖差や、果樹が成長する時期の水はけの良さ、潮風が適度に与えるストレスがぶどうの生育にぴったりなのだそうだ。自分が生きているうちに、この地をワインの生産地にと、夢と発展はまだまだ終わらない。
  • 三沢 さとし

    三沢 さとし

    安房郡市は運命共同体!
    観光産業の発展のために、交通網を整備、観光スポットの創出、ひいては雇用を創出してゆく

    観光産業と農業・漁業が主力の安房地域。今後地域をより活性化させていくためには、どのような視点に立ち、どんなことに取り組んでゆくことが必要か。
    三沢さとし千葉県議会議員に今後の展開を聞いた。
  • 日清食品のシステムリプレースはなぜニュースになるのか

    日清食品のシステムリプレースはなぜニュースになるのか

    ITニュースを紐解く

    日清食品が40年間使い続けてきたメインフレームを使ったシステムを撤廃し、新しいシステムを導入したとのニュースがありました。
    40年前といえば1977年、ピンクレディーやスーパーカー消しゴムが大人気となっていた年です。そして、「AppleII」というパソコンが発売されたのもこの年です。AppleIIといえば、iPhoneやiMacでおなじみのアップルが世に送り出したパソコンですが、今の時代でもそれをメインに使っている人はいないでしょう。なんといっても日本でもブームを巻き起こしたWindows95が出る18年も前のパソコンです。インターネットもできなければ、日本語もまともに使えない代物です。
    しかし実のところ、このように古いシステムをずっと使い続けている会社は、珍しくありません。
    システムは導入した会社の業務内容に沿うような形で設計し作られる、言わばオーダーメイドです。例えるなら、一流の料理人が使う包丁。これは、その料理人にとってとても重要で替えの効かないものですよね。システムも似たようなものです。さらに多くの人が一緒に使うので、急に変えたりすると大混乱です。また、システムはだいたいデータベースというものを一緒に用いることが多いです。データベースは、お客様の情報だったり商品の情報、売上や労務の情報といった様々な情報が溜まっていく機械です。何も考えずに新しいシステムに変えてしまうと、そういった情報が使えなくなってしまいます。それら情報をきちんと使えるような状態で残しつつ、新しいシステムに切り替えるのはたくさんの労力が必要となります。
  • 6次化する農業

    6次化する農業

    生産・加工・販売

    作物の生産だけでなく、加工と販売も手がける農業の6次産業化。農業所得の減少と農家の高齢化への歯止めとして注目されている。農業産出額全国4位の千葉県の上総安房で進む自治体や企業の取り組みを紹介していく。
  • 千葉県が『房総の「海の幸」の文化』を申請

    千葉県が『房総の「海の幸」の文化』を申請

    漁・食・祭りを日本遺産に

    千葉県は『房総の「海の幸」の文化―漁、食、祭と世界一の貝塚』を文化庁の世界遺産に申請した。潮干狩りなどの海に親しむ習俗や海の祭りなどの文化、調味料による食文化、歴史を体感できる文化遺産を盛り込んだ。審査結果は4月に発表される予定。認定されれば、県内では、昨年の「北総四都市江戸紀行・江戸を感じる北総の町並み」に次ぐ2個目となる。
    日本遺産は、地域の歴史的魅力や特色を通じて国の文化や伝統を語るストーリーを文化庁が認定するもの。2015年に創設され、これまで37件が認定されている。
    申請者は上総安房をはじめとする県内31市町村。木更津市内の東京湾潮干狩り、富津市のノリすき体験、館山市の安房やわたんまちをはじめとした歴史・文化、なめろう・さんが焼きや南房総市のクジラのたれといった食文化、鴨川市の鯛ノ浦のタイ生息地などの祭り行事が含まれている。

畳deco物新都 鰻 和田鳥塚 亮 × 鴇田 英将